こんにちは。今回は毛嚢炎について説明します。
毛嚢炎(もうのうえん)とは
髭やムダ毛を処理するときに起こる代表的な肌トラブルのひとつが「毛嚢炎(もうのうえん)」です。 毛嚢炎とは、ひとつの毛包に炎症起きた状態のことです。ニキビのようなぶつぶつのことで、中央に赤みや膿があるのが特徴ですが、痛みやかゆみはありません。 毛嚢炎は、皮膚の内部に膿が溜まった空洞のことを指し、場合によっては、皮膚の奥深くにまで膿が及ぶこともあります。 毛嚢炎(もうのうえん)の原因 原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌と表皮ブドウ球菌が主で、両方が同時に感染する場合もあります。 ブドウ球菌は皮膚にいる常在菌ですが、毛穴が傷ついたり皮膚が汗などで湿ったりした状態になると中に入り込み炎症を起こします。 髭剃りやムダ毛処理の後に毛包炎が起こりやすいのはそのためです。
毛嚢炎(もうのうえん)の症状
毛包に一致した赤いニキビのようなぶつぶつや、真ん中にのうほうと呼ばれる膿を持ったぶつぶつがありその周りは赤みを持っています。かゆみはないことが多く、圧痛(押したときの痛み)がある場合もあります。 毛穴があるところにはどこでもできますが、顔面や胸、ワキといった脂漏部位や太もも、お尻といった擦れやすいところにできる傾向があります。 1個だけの場合もありますが、数個~数十個が集まってできることもあります。
毛嚢炎(もうのうえん)ができやすいタイミング
毛嚢炎は、カミソリを使ったときなどのムダ毛の処理後に、傷や毛穴から肌の内部に雑菌が入り込むことで発生します。 雑菌の繁殖を防ぐためにまず注意すべき点は、毛を取り除く際の道具の衛生状態です。 カミソリや電気シェーバーなどのような脱毛器具を使って髭やムダ毛の処理をするのが一般的ですが、使用の際には清潔な状態の道具を使用するようにしましょう。 1〜2週間を目安に刃を変えたり、ムダ毛の処置道具に適切な消毒を施したりするなどの方法で、毛嚢炎を防ぐようにしましょう。 また、毛嚢炎の原因となる「ブドウ球菌」は、高温多湿の気候下で繁殖しやすくなるため、特に夏場などの運動後に汗をかいた場合には注意が必要です。 また、肌荒れを起こしていたり、皮膚が乾燥していたりする時には、細菌侵入を防ぐ「セラミド」という組織が減り、ブドウ球菌やアクネ菌が侵入しやすくなります。 そのため注意が必要です。
毛嚢炎(もうのうえん)ができやすい部位
毛嚢炎が最もできやすい部位は、髭が生えている周辺だと考えられます。 男性の身だしなみとして定期的にムダ毛の処理を行わなければならない髭は、特に毛嚢炎ができやすいポイントになりがちです。 カミソリや毛抜き、さらには電気シェーバーを使った髭剃りを行うとき、ムダ毛をキレイに処理することができる一方で、髭を処理するときにアゴや口周りの角質を剥がしてしまったり、傷つけてしまうこともあります。 そのため、毛嚢炎ができないようにするには、正しい方法でムダ毛を処理する必要があります。
毛嚢炎(もうのうえん)の予防方法
- 肌を清潔にする
菌が繁殖しないようにするため、肌の状態を清潔にしておきましょう。 特に夏場は高温多湿の環境下で過ごしたり、汗をかいたりすることによって、肌を清潔な状態に保つことが難しくなります。 汗をかいてしまったらこまめにタオルで拭いたり、シャワーで汗を洗い流すなどの方法で、肌を清潔な状態に保ちましょう。
- 皮膚を傷めない処理をする
ムダ毛の処理をするときには、できる限り肌へのダメージを減らし、傷めないように処理をしましょう。 一般的には、毛抜きやT字カミソリよりも、電気シェーバーの方が肌トラブルを起こしにくい傾向があると言われています。 やむを得ずカミソリやシェーバーでムダ毛を処理する場合には、少なくとも2週間程度で刃を入れ替え、錆びていたり汚れがこびりついていたりする状態での処理は避けるようにしましょう。 また、カミソリで剃る際には無理に毛の流れに逆らって剃ってしまうと、肌に小さい傷ができてしまったり、毛穴が開いてしまうことがあります。 そこから細菌が侵入して毛のう炎などのリスクに発展してしまう恐れもあるため、毛の流れに沿ってムダ毛を処理しましょう。
- 脱毛後のケア
毛嚢炎トラブルを避けるためには、除毛後の正しいケアが一番大切です。 細菌が入らないように、ムダ毛を処理したあとに保湿をしたり、消毒をする以外にも栄養の偏りがないバランスの良い食事や、ストレスのない健康な生活を送ることなども毛嚢炎対策として有効です。
最後に
毛嚢炎は、毛穴に雑菌が侵入すると起こることがわかりました。 毛嚢炎の原因となる菌は不潔で高温多湿な環境で繁殖しやすいため、ムダ毛処理に使用するグッズを常に清潔に保つこと・肌を清潔に保つことが重要です。 また、肌が乾燥していると毛穴が開きっぱなしになり、菌を侵入させやすくなるため、クリームや化粧水による保湿も大切です。 男性が特に毎日ムダ毛を処理する髭周りは、一番人の目につく部位でもあります。 正しいムダ毛処理を行い、綺麗な肌を保ちましょう。